ホピ・インディアンとカチーナ・ドール

【HOPI & KACHINA DOLL】

ホピ族の村
ホピ族の家
カチーナ・ドール
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ホピ・メサというのがあります。

『メサ』というのはスペイン語でテーブルという意味です。

地面から隆起した、丘とも山ともつかない自然の妙で、上がテーブルのように平たくなっていることから、その呼び名が付けられたのです。

ホピの居留区には三つのメサがあり、それぞれファースト・メサ、セカンド・メサ、サード・メサと呼ばれています。

『ホピ』とは『平和的な人々』という意味で、彼らは好戦的な他部族との争いを避けるために、また、そのような外敵から身を守るために、自ら砂漠の奥深く入った高いメサの上に住むことを選び、後の、インディアン保護政策によって、広大なナバホ族の居留区内に部族の居留地が定められると、住人たちは高い山の上の生活を離れて、次第に地上に下りてきましたが、現代でも多くの人々が不便な頂で、石造りのマンション形式の住居に暮らしています。 

ホピの人口は約9000人。

ホピ族の先祖たちは、自然の脅威によって破壊されてしまった3つの異次元の世界を経て、グランド・キャニオンのどこかに存在するという脱出口から抜け出して最終的にこの第4の世界へやってきた、と、信じているのです。

手作りのインディアン・クラフトは、どの部族も独自のものを持っていますが、世界的にも高い評価を受けているのは、コットン・ウッドの木の根を使ったカチーナと呼ばれる、独特なフォルムと細かいデティルにまで行き届いた精巧な木彫りの人形と、オーバー・レイとよばれる重ね焼きの手法を凝らした精巧なシルバー細工です。

カチーナ・ドールは10センチサイズ弱のミニチュアから、60センチもある大きなものまであります。 

インディアン・クラフトとして、商業用に売られるようになった最初の人形です。 

最初のアメリカ人がホピの居住地にやってきたのが1846年、部族の手細工の人形に興味をひかれ、ホピの長たちは彼らに人形を売ることを同意しました。 

部族のシンボルでもある人形を売ることに猛反対する長たちもいましたが、厳しい砂漠地帯の生活の窮乏を少しでも凌ぐためには、結局、それ以外に金銭を得る手段はなかったのです。

カチーナとは、大自然の中に存在すると信じられている、何百もの精霊たちのことです。

砂漠地帯に暮らす部族にとって生命の糧である雨をもたらし、作物の豊作を約束してくれる大自然のスピリットを導くための儀式が、11月に始まり翌7月まで間断的に続きます。 

それぞれの役目を持つクラン(氏族)がそれぞれの時期に応じて精霊たちを招くための歌や踊りを舞うのです。 

例えばタバコ氏族はタバコ、あなぐま氏族は薬草や香草の豊作を祈り、1月の雪氏族のダンスはその年の秋の豊作を約束、という具合です。カチーナのシーズンが終わったあと、8月にはスネーク・ダンサーたちが生きたガラガラ蛇をくわえたり身体に巻きつけたりして踊り、乾ききった土壌にひと雨を願い、秋の収穫が終わると蝶のダンサーたちが精霊たちに感謝の舞を披露します。 

そして、また新しいセレモニーのサイクルがはじまるのです。 

この伝統的なセレモニーは、以前は一般にも公開されていたのですが、その都度、一部の心ない観光客が禁じられているにもかかわらずカメラを向けるため、今では決して公開されません。 

残念なことだと思います。

恵みの雨をもたらし豊作を約束する精霊たちをモチーフにしたカチーナ・ドールには、その精霊が宿るといわれ、素材となるコットン・ウッドの根は部族の言葉では『水を探し当てる』という意味で、その根を用いること自体に部族の祈りが込められているのです。 

他の部族の人形もカチーナ・ドールとよばれているものがありますが、本来のカチーナ・ドールは精霊たちの姿を、あるいは精霊に扮した氏族の姿を彫りあげたホピ族のものなのです。

ホピは広大なナバホ居留区の中にあり、周辺には他の部族の居留区もあるために、一般人や観光客に、他部族の人形と、また中には機械生産の人形と、混同されてしまう嫌いがありますが、ホピ人形は手作りのみで、ひとつひとつが唯一のものです。 

従ってその価値は高く、金額的にも値の張るものが多く、その、とりこになったコレクターも多いのです。

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